モネの絵みたいな #48 4/6-4/12, 2025

1週間遅れですが、途中までそこそこ書いていたので、書き上げて公開します。


週末はお花見に出かけた。
先週も桜を堪能して、写真をたくさん取ったけど、今回は行楽としてのお花見。

電車で出かけて、ビールを買って、キッチンカーの食べ物を買って。たまにはその季節らしい、お祭りのような浮かれた空気に混じり、漂うのもいい。そうすることでこそ触れられる文化がある。

久々の昼から飲むビールは、美味しかった。

今回はちょっと控えめに写真を掲載。


会社に所属して映像の撮影をし始めて、だいたい5年とちょっとが経ちました。メインのカメラはBlackmagicDesigのPocket cinema camera 6Kの初代。これ、今はG2が出てしまっていてディスコンとなっているカメラ。

そしてとうとう、新しいカメラを導入するに至ることができた。その名は「PYXIS 6K」。

どういうカメラかと言うと、6Kのフルフレームセンサーを積んだ、ボックス型のシネマカメラ。「Pocket」系と明確に違うのは、一眼カメラライクな形状ではないボックス型の形であること、OutputがSDIであること、あたりが大きいかと思う。

そろそろカメラのグレードを上げたいと思っていて、KOMODOがいいのか、URSA miniがいいのか、でもどっちもなんともなぁと思っていたタイミングで出てきたカメラなので、本当に欲しかった。

ちょうど1年前くらいに発表され、ちょっとずつ市場に出回り、この間ある機材屋さんでほぼ半額という恐ろしいセールをしていた。
さすがにこんな割引はそうそうないだろうと思い、会社のボスに購入を打診し、ダメなら個人購入もありかなと思っていた。

まだ家で軽くリグを組んだり、レンズを付けてみたりしただけだけど、ある程度運用してみたタイミングでちゃんとレビューは書くかもしれない。リグを組んだりするうえでの気付きや、購入前に知りたかったけどなかなか情報がなかったことなんかがあるから、ファーストインプレッションのネタはある。


もともとはガラッと撮影のない一週間の予定だったけど、水曜日に製品のイメージ撮影が入り、スタジオへ。

カタログ用の撮影で、デザイナーさんも入りちょっと気合の入った撮影。とはいえ、同じセットで撮るカットばかりなので、一発目が決まったらあとは正直レイアウトしてもらうのを見ている感じ。

とはいえ透過する物体だったから、クライアントの希望とかに合わせてライティングは細かく調整が必要だった。
透過光や反射を思い通りにコントロールできると、ライティングの技量のアップが実感できる。

骨白のアクリルできれいな反射をつくった
動画用に持ってるロー三脚がスチールでも結構役に立つ

Xにも書いたけど、家に眠っていたオールドレンズが神レンズかもしれなくてテンションがぶち上がった時があった。

今回注目したのはCanonのFDマウントの「FD 80-200mm F4 L」というレンズ。いわゆる赤リングのLレンズでF4通し。F4通しだと暗いなと思って、Eマウント持ってた頃はあまり見向きしてなかったけど、なんとなくPYXISにつけてみたら、これすごくない?となった。

すごかった点は、昭和のレンズなのに解像力がめちゃくちゃ高かったのと、マクロ性能がかなりいい。ズーム全域で最短撮影距離が0.95mということで、200mmまで伸ばすと結構な寄りになる。

動画用のカメラでのスチールだけど、この描写は個人的にはストライク。写すとこは写して、曖昧な部分もあるこの感じが良いなと思う。特に映像では、近代的なカリカリの写りではなく、ある程度の曖昧さみたいなものが情報量としてちょうどいいと考えている。

最初に画面越しに見たとき「わぁ・・・」って声が出た

FDレンズは他に、15mm魚眼と85mmF1.2が手元にある。あとは広角と50mmあたりがあればFD編成で使えるなという気持ち。クライアントワークではなかなか使いづらいけど、作品や社内の仕事では活用もいいかなと思う。


土曜日に、京都市京セラ美術館で開催されているモネ展を見に行った。観覧料がなかなかのお値段なのであまり行く気はなかったけれど、運良く招待券が手に入った(転売とかじゃないよ)ので行くことができた。

さすがのモネ、かなり人気みたいで、一般のチケットでは時間帯を予約しないと入れないみたいで、入口では予約のチェックがあった。招待券だと予約が不要なため、チェックのための係員さんにまいど「あ、招待の方ですね、どうぞ。」と通されるので、なんか特別感があった。

当初は行く気があまりなかったものの、モネを始めとした印象派はかなり好きで、自分の撮影表現の中でもひとつのテーマとしている。
モネについては、吉井和哉の歌詞に「モネの絵みたいな港町」というワードがあって、子供の頃から頭に焼き付いていたり、「日傘をさす女性」という作品が好きだったりと、ちょっと特別な存在。

結果としては、行けてよかったなという気持ちが大きい。モネの絵画の現物を、真正面でじっくり見るという体験は、やはり得るものが大きい。
写実とはかけ離れた筆致のなかから、絵描きの眼前にあったであろう光景や空気、色、光、風、水面のゆらぎや草木のゆらめきなんかを感じ取ろうとする試みは、自分のなかの「感じ取る器官」をフルに動かせる。
その感性のフル稼働はけっして嫌なストレスになるようなものではなく、スッキリとした後味を感じる。一種の脳のストレッチのようなものを感じる。

この部屋のみ撮影可

物販では図録を買った。展覧会の図録はだいたい3000円くらいと結構値が張るが、展示外の作品の情報や、開催の背景、その他作家に関することをたくさん書いてあるので買って損はない。学生時代なんかは買わなくて後悔した図録も結構ある。

展示を見たあとは、この近くにある「マルシン飯店」へ行った。有名なお店で、そこそこ並んでいたけど、行ってよかった。わけわからないほど美味しい。


投稿日

カテゴリー:

投稿者:

タグ:

コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です